夜は密かに
私の肌を浸す
私の眠りを拒み
溢れてゆく
影のざわめき
祈りを捧げて
なくしたものを
その空白を想う
夜が始まり
目覚め、祈りは残響する
深淵の扉をひらく
夜は狂おしく
私の意識を溶かし
導いてゆく
私の叫びに応え
密められた場所へ
去りしものを想う
今宵、夜の淵
その姿を映したまえ
祈りを棒げて
去りしものに触れる
その声を聴かせたまえ
あらゆる悲しみさえ移ろい
その形までも失われゆく
泡沐の声は織りあい
在りし日を照らす光とならんことを
私の心を奪い
私の傷を辿り
秘められた場所へ
はじまりも、
おわりもなく
廻りつづけ
私は、夜となる