一番おしまいに、北の戸をお開けになりました。
そこは冬の景色で、
野には散り残った枯葉の上に、霜がきらきら光っていました。
山から谷にかけて、
雪が真っ白に降りゆずんだなかから、
柴を炊く煙がほそぼそと上がっていました。
浦島は何を見ても、驚き呆れて、
目ばかり見張っていました。
そのうち、だんだんぼうっとしてきて、
お酒に酔った人のようになって、
何もかも忘れてしまいました。
毎日おもしろい、珍しいことが、それからそれと続いて、
あまり竜宮が楽しいので、
なんということも思わずに、うかうか遊んで暮らすうち、
三年の月日が経ちました。