明日に追われて、今日も真夜中まで。
駅の喧騒に溺れて、落ちてゆく。
あのころ夢みた歌さえも忘れて……。
私、何してるんだろう。こんな場所で。
その時。
青いスーツのウサギと、
赤いドレスのキツネが、
不思議な夢の列車で、私を呼び醒ましたの。
私の夢はどこですか。
本当はどこにも無いんでしょ。
「じゃあこの列車に乗って"知らない世界"を見に行こう」
こんな日々に疲れたの。さぁ、私を連れて行って。
夢からまだ醒めたくない。嘘だっていいから。
「"知らない世界"を知っているかい?」
「大事なルールはひとつだけ」
「列車が発つのは午前0時」
「乗り遅れたら二度と帰れない」
「それでいいと君がいうなら、段差に気をつけて」
「いってらっしゃい!」
辿り着いたのは、夢で満ちた世界。
みんなが私の歌を、待ってくれているの。
ひとり浴びるスポットライト。
私だけのオンステージ。
夢を忘れた私が、夢を見てるみたい!
私は夢を叶えたの。
ハッピーエンドを迎えたの。
なのに胸の奥、子どもの私が泣いている。
憧れに手を触れても、なぜ嬉しく思えない?
夢のステージは、この先よ。
目指していたはずなのに。
開幕を待つ歓声が、私の歌を待っている。
……でも違うよ。
そこに立つのは、今じゃない。
私の夢はここじゃないの。
与えられても意味ないの。
叶えたいんじゃない。掴み取りたくて夢みてる。
午前0時に駆け込んだ。ねぇ、私を連れ帰って!
次は他の誰でもない私のこの声と、
私の音楽で、巡り来るから。
夢の続きはまだ、知らないままでおやすみ。
明日はきっと、歩けそうよ。